今健康な歯を大切にし、治療の際もできるだけ削らない、抜かないためのケアが予防歯科です。
予防歯科を受けることで口腔内の環境が整い、早期発見・治療につなげます。

予防歯科

予防歯科とは、むし歯や歯周病にならないような良い口腔環境を保つための処置をいいます。

歯の磨き方指導や食生活、生活習慣の改善、技術者によるお口のクリーニングが主です。フッ素を利用して歯質を強化したり、虫歯になることが予想される歯の深い溝を浅くするための処置を行うこともあります。

原因から考える

この3つの重なりがむし歯を引き起こします。
カリオロジーは、むし歯の原因1つ1つをときほぐし、個人個人がどのような状況にあるか、というところから、予防への道しるべを作っていきます。
お口の中の細菌について、ご自分の歯の強さについて、食習慣について、見直すことから始めるのがカリオロジーです。

◆唾液の量も大事
唾液の量もむし歯のなりやすさに関わります。
唾液は、お口の中を流れながら、自然に掃除をしてくれています。
唾液の量は多い方が良いです。
唾液検査により、唾液の量も測定し、予防プログラムに反映させます。

◆酸に耐える力
唾液が酸に耐える力を緩衝能といいます。
むし歯になりやすい状態のお口の中は、酸性に傾きます。
唾液が酸性中和する能力を見ることも唾液検査の大事な1つです。

PMTC ~体験してみてください プロによるケア~

1.歯や歯肉の状態をチェック

今の歯はどんな状態なのか、染め出し液を歯全体に塗って、丁寧にチェックしていきます。
この染め出し液を塗ると、歯磨きの時に磨き残した部分がピンク色に染まります。
プラーク(歯垢)や歯石がたくさんあればあるほど、ピンク色になります。
歯の状態によっては、PMTCの前に歯石取りを行う場合もあります。

2.歯と歯の間をきれいに(専門の機械を使ってクリーニング)

「強い歯」にする効果がある、フッ素入りの研磨ペーストを、「歯と歯の間」や「歯と歯ぐきの境目」に注入。
当院では、患者さんの歯の状態によって細かさが異なる、4種類の研磨材を、使い分けています。
研磨ペーストの注入が終わったら、いよいよ専門の機械を使ってクリーニングスタート。
ゴム製のチップや回転式ブラシを使って、歯の表面に付いている汚れを完全にキレイにしていきます。
チップはゴム製、回転ブラシもやわらかい毛なので、歯や歯ぐきを傷つけることはありません。
もちろん、痛みもありませんから、患者さんにはリラックスした状態でPMTCを受けていただけます。

3.研磨剤の洗浄、フッ素ジェルの塗布

歯の汚れを完全にキレイにして、歯がつるつるピカピカになったら、最後はフッ素コーティング。
フッ素ジェルを歯の表面に塗って、数分間放置します。
そして、ほどよくフッ素が歯に浸透したら終了です。
PMTCの後は、歯へのフッ素の浸透がとても良いので、虫歯の予防効果がぐ~っと高まります。
なお、効率よくフッ素を浸透させるために、1時間ほどは、飲んだり食べたり、歯を磨いたり、うがいをしたりしないようにお願いします。

4.担当歯科衛生士からのアドバイス

担当歯科衛生士から、今後の歯磨きの際の注意点や食生活について、
PMTCを受診するペースなどについてご説明やアドバイスをさせていただきます。

MIペースト(歯のミネラルパック)

MIペーストはフッ素塗布とともに虫歯予防に高い効果があります。
お菓子の好きな子供さんは当然のことながら、成人・お年寄りの方で歯の根が出てきたところにも有効的です。
歯の表面が歯垢、汚れ、油脂などで覆われた状態の上にフッ素やMIペーストを塗っても十分な効果は期待出来ません。
歯の掃除を行なった直後にフッ素やMIペーストを塗ることで最も高い効果が得られます。

 

MIペーストの流れ

1. まずフッ素の入った歯みがき粉で歯みがきをする。
2. お口をゆすぐ。
3. MIペーストを歯に塗り
(綿棒もしくは歯ブラシにつけて)、30分そのまま。
*ただし、唾がたまってきたら吐き出しましょう!
4. しっかりゆすぎましょう。

MIペーストの成分CPP-ACP(リカルデント)とは?

虫歯などの治療後の歯(詰め物をした歯)などは、より虫歯になりやすくなっています。
それをリカルデントが防いでくれます。
リカルデントは牛乳由来の成分です。
ただ、そのままの状態で自然界にあるわけではありません。
牛乳カゼインを、よりむし歯の予防効果が高い、体に取り込みやすい形に化学式を変化させたものがリカルデントです。
昔から、牛乳や乳製品をよく摂る人にはむし歯が少ないといわれてきました。

*注意点
成分のCPP-ACP(リカルデント)は牛乳由来成分ですので、牛乳や乳製品に対してアレルギーを持つ方には、
使用出来ません。